前回の記事からの続きです。
もう一つの引き戸の方。
通史を読んだ、と書きましたが、合間に各時代の歴史論集も読みました。
まあ、もちろん全部は読んでないけどね(爆笑)
管理人は吉川弘文館が発行している「日本歴史」を購読しているのですが、年に一度、安売りセールの案内が来まして。毎年、まとめ買いしております。
日本史を語る上で重要なのが「荘園」。
大化の改新で律令制度を始めた大和朝廷ですが、民衆に「祖、調、庸」という負担を求めます。
で、中央に集めたものを「予算」として各省に分配する。
でもですね、これが非常にコストが悪い。まず予想通りに収穫できない可能性があるし、何よりも物品の運搬自体が非常にコストがかかる。
なのでその内、「○○省にはこの土地をやるから自分で栽培して、自分で収入にしろ」となる。そして「○○省」が貴族の各家の世襲となるにつれ、「○○家の領地」となっていく。そこに寺社勢力との領地の奪い合いも起こり、徐々に荘園となっていくわけです。
荘園となった後も、地方の荘園についてはそこから作物を得ても運ぶコストがかかるため、その内、荘園のある現地で作物を売って、その金を中央に送る、となっていきます。もっと進んで各荘園を「一定額を治めれば後は自分のモノにしていいよ」となる。これは古代ローマ帝国の属州でも「徴税請負人」として存在していました。
地方の荘園を任された者は、荘園を守るために武装する。そして他の荘園を襲う。
結局、鎌倉幕府から武士が実権を握った、というのは、実のところ、経済を動かしている層が政治を自分たちで行うようになった、ともいえるわけです。
中国史もあります。
漢や宋といった統一王朝が浮かぶ中国王朝ですが、実は戦乱期も長い。そして騎馬民族の存在が欠かすことはできない。
契丹もしくはキタイは、遊牧民族の生活と、都市的・農業的生活を取り入れた、一国二制度の国として注目されています。
講談社の文庫本も、なかなか面白い。渤海国は日本の歴史にも関わってきます。
最近、地学に興味を持っています。
まだ始めたばっかなので、入門としてこのシリーズを読んでます。
続く