意識低い系、日本代表宣言!!

意識の低い人間が、意識の低い情報を、意識を低くしてあなたにお届け!!

大樹町の宇宙港がJAXAの事業に!!

 昨日、一部には驚きのニュースがありました。

 

 

 

news.yahoo.co.jp

 

 

 

なんと、大樹町に「宇宙港」などという、SF少年(中年?)の心をくすぐる建物があり、そこにJAXA基金が100億円も支出される!

 

 ・・・・これ、全国の人や道民にとっても、無関心か、「ああ、凄いね!」という受け止め方かと思うけど、管理人と同じ世代では感慨深いものがあるのでは?

 

 大樹町の「宇宙港」ですが、そもそもの始まりは、なんと1985年くらいとのこと。

 

 で、管理人と同世代の人なら、このくらいの時期から、大樹町が宇宙基地を誘致し始めた、というニュースを耳にしたことがあったのでは?

 その関連として、大樹町で「宇宙少年団」(正式名称は不明)が立ち上がって、道内ニュースなどで取り上げられていました。

 

 正直言ってね、子供心に「何やってんの?」って、思った。

 

 宇宙基地なんて、北海道にできるわけないじゃん、って。

 

 当時の宇宙開発は、最先端中の最先端で、アメリカとソ連、欧州が競い合う「国家レベル」の事業だったのです。民間企業がロケットを飛ばす、なんて考えられなかった。

 

 だってスペースシャトルの時代ですよ?

 

 今の若者って、スペースシャトルを知っているのだろうか?

 

 それまでのロケットと言えば、ミサイルみたいな形のものばかり。

 

 そんな中、突然登場したスペースシャトルは、とにかくかっこよかった!

 しかも何回も使用できる、とのこと。当時はそれが「効率的」と思われていた。

 

 あのスペースシャトルの登場は、宇宙分野でアメリカが圧倒的にリードしていることを、冷戦下の世界に知らしめました。

 

 ピラミッドと言えばエジプト、コロッセオと言えばローマが浮かびますね。

 蒸気機関車産業革命やイギリスの象徴としてイメージされます。

 

 20世紀とアメリカの象徴となったのが、スペースシャトルでした。

 スペースシャトルは、言葉ではなくその容姿だけで、アメリカの技術の高さを物語っていました。

 

 そんなスペースシャトルの時代に、しかも日本のロケット技術も決して有名ではなかった時代に、大樹町に宇宙ステーションを作る?

 

 何を考えてるんだ、と。21エモンの読み過ぎじゃないのか?と。

 

 ちなみに、管理人は小学校時代に21エモンにハマりました。藤子不二雄の科学への憧れを形にしたような作品ですので、ぜひ読んでみて。

 

 とにかく、妄想じみたことを始めたもんだ、と子供ながらも思った。

 

 当時、各地で「ミニ共和国ブーム」みたいなのがあって、地方の町おこしイベントが各地で頻発していまして。それがやがて、悪夢の博覧会ブームへとつながっていくのですが。

 

 やがてバブルを迎え、崩壊。地方創成ブームは影を潜めますが、大樹町では宇宙関連の実験が、細々と続いていたらしい。

 

 その沈滞ムードが一転したのが、2011年。

 

 ホリエモンこと堀江貴文氏が、大樹町で実験を開始。

 

 そして2013年に、宇宙ロケット開発会社「インターステラテクノロジス」を、大樹町に設立するに至ります。

 

 いやあ、ホリエモン(失礼ながら、こちらで使わせていただく)の力って、すごいよね。

 知名度の高いホリエモンが事業を開始したことで大樹町は注目を集め、翌年の2014年には、宇宙政策担当大臣という閣僚が、大樹町を初訪問するに至るのです!

 

 事業を立ち上げた1985年から30年近く経って、ついに閣僚がやってきた!

 

 その後もホリエモンは大樹町で事業を続け、インターステラテクノロジズは失敗を繰り返しながらも規模を拡大し続け、ついに2021年に大樹町が宇宙港を建設するに至ります。

 

 これがどれだけ凄いことか。

 

 北海道の9割くらいの自治体では、人口が急減しています。過疎化の街ばかり。

 

 しかし大樹町では、なんと人口が増えているんです。もちろん増加数は少ないとはいうものの、減ることが当たり前の中で、確実に人口が増えている!

 

 民間の宇宙事業が拡大するとともに、それに関連する人口も増えているのです。

 

 やっぱり産業を興すことこそ、人口減の根本解決策。

 

 で、ついには町の予算を使っての宇宙港建設に至った。

 

 ネット上ではたくさんの「投資家」という人たちがいらっしゃいます。

 

 しかしその多くは、株を買って売る、だったり、土地などを転売する、だったりする。どちらかというと財テクとか金融で、お金を増やしている。

 ホリエモンもその内の一人という印象がありますし、お金が増えないものは興味がない、と思ってしまいがちですが、ホリエモンの凄いのは(別に熱烈なファンというわけではないですよ)、過疎の町に事業を興して人口を増やしてしまった、というところ。

 

 過疎の町にロケット会社を作るって、大抵の日本人は「お金をドブに捨てるようなもの」って思ってしまうと思う。

 

 で、ついには行政を動かしてしまう。

 

 やっぱりホリエモンって、事業家として凄い人なんだと。こんなことができる「投資家」が、何人いる?

 

 そしてついに、1985年の「妄想」から始まった事業に、総本山・総元締めのJAXAから大きな予算が許可される事態にまでなりました。(JAXAと大樹町の関係は以前からあったのだけどね)

 

 まさかここまでになってしまうとは!

 

 これ、当時の宇宙少年団にいた少年は、どう思っているんだろう。本当に宇宙が町の産業になってしまった。

 

 やっぱり、主導権は明るいビジョンを持っている人に任せるべきだ、と実感した今日この頃。

 

 

 

今年もご覧いただき、ありがとうございました!

 

 管理人は今年の年末は予定が詰まっているため、更新することができないようです。

 

 本当は年末の歴史記事として、「ペルリ提督、沖縄に上陸す!」と題して、琉球とペリーとの交渉に関するお話や、「幕末の日本ーハワイ開国交渉」として、滅亡間際で右往左往する幕府と、その混乱を突いて日本からの移民をハワイに連れてこようとする怪しげな「ハワイ代表」の外国人の、奇妙な交渉過程などをお話ししようとしたんですけどね。

 

 すんません、来年には必ず掲載いたします。

 

 

 「アフィリエイト収入で楽しよう!」という下心のもとに始めたこのブログですが、ご覧のように広告も無く、今や全くの趣味のブログとなってしまいました。

 

 さて、様々なことを雑多に掲載してきましたが、中高生を意識した内容となっているかもしれません。「かもしれません」という表現を用いていますが、世代によってかき分ける才能なんてないので、「そういうつもり」というだけのこと。

 

 管理人は高校の時に、一気にエンタメの広がりを体験しまして。

 

 中学まではジャンプ漫画中心だったのが、高校からは友人の勧めで多くのジャンルのマンガが存在していることを知りました。「寄生獣」がその筆頭。「ダミーオスカー」もこの時期。

 そう、漫画などを通じて、「ちょっと大人な内容」に触れだした時期でもある。

 

 そして最も読書に熱中したのも高校時代。

 

 中学時代まで、小説などはお堅い「ブンガク」の世界で、真面目で小難しい表現じゃないといけない、と思っていました。また、歴史小説ばかり読んでいたし。

 

 それが高校の時に人に勧められて読んだ「月間カドカワ」に衝撃を受けたのです!

 

 勧められた月刊カドカワには様々な「ブンガク」作品が載っていましたが、厳かな文章が並ぶ中で一つだけ「ウンチョス」なる単語が連呼された作品があるじゃないか!

 

 しかも人物の心の変遷も、想像を掻き立てる風景描写もない、ワクワクさせるストーリー展開もない。

 

 筆者の方がデパートの大便用のトイレを使用したときに体験談が、延々と述べられていただけ。

 

 ある日、筆者がデパートで催してしまい、大便用のトイレに入ったそうです。

 当時はまだ和式便所が珍しくなかったので、そのデパートの大便用トイレも和式。

 筆者さんも当然の如く、下半身をむき出しにして「ウンチングスタイル」で踏ん張っていました。

 

 そこへ、子供の声が!子供は筆者の隣の大便用個室に向かって、「パパー、いるの~?」と大声で連呼。お父さんは少し怒った声で「静かにしなさい!」と息子を注意します。

 確かに自宅ではない、公共の場所なので、子供と言えどもむやみに大声を出すのはいけない。父親として当然のことをした模様。

 その後、男子は続けて「ねえ、まだ~?」と呼ぶ。お父さんは中から「もう少し待ちなさい!」と返します。そして「他の人に迷惑だから、声を出すんじゃない!」と注意します。

 すると男子は、かえってお父さんのいる個室以外が気になったらしく、筆者のいる個室のドアが閉まっているのを見つけて、声をかけてきた、とのこと。

 

 「誰かいるの~?」とドア越しに筆者に声をかける少年。

 筆者は「いるよ~!」と返しました。

 すると少年は「おじさんもウンチョスしてるの?」と聞いてきたではないか!

 「してるよ~」と返す筆者。

 直後に隣のお父さんが「すみません」と筆者に謝罪をしてきたそうです。

 

 その時、筆者は想像してしまったそうです。

 

 今、互いに顔も知らない、あったこともない男が、壁一枚を隔て、下半身をむき出しにしてお尻とを突き出して、会話をしている。

 

 なんと奇妙な縁か!

 

 

 という体験談を、非常に面白おかしく書いていたのです!

 

 そして文中で多用される「ウンチョス」のパワーワード!!

 

 後で知ったのですが、この「ウンチョス」は、その方が生み出したネーミングだそうです。

 

 この話を見て、管理人は衝撃を受けてしまいましてね。

 

 「お堅い」はずの月刊文芸誌において、このような作品が掲載されているとは!

 

 しかも一歩間違えばお下劣の域に堕ちてしまうところを、緩い文章と「ウンチョス」の言葉で、なんとものほほんとした、ある種の暖かさを感じさせる内容になっているじゃないか!

 

 この作品を見て以来、文章ってなんでも表現できる万能の技なんだ、と実感してしまいまして。

 

 それ以来、月刊カドカワを購読するようになりました。

 

 他の記憶に残っている作品と言えば、「感動!立ちそば全メニュー制覇!」という名前のシリーズ。

 筆者はある日、「壮大なことを成し遂げよう」と決意し、その題材として近所の駅にある立ちそばやのメニューを全て制覇することを企てます。

 そこから始まる壮大(笑)な叙事詩

 初回で筆者は「かけぞば」を注文するのですが、

 

 「かけそば」と聞いた瞬間、店主は「やるな」という目をこちらに向けた

 

 的な表現がされていまして。(何十年も前なんで忘れています。全然違うかも)

 

 立ちそばやでかけそばを頼んだだけで、ここまで膨らませるのか?と、印象に残ってしまいました。

 

 

 その他、漫画でも「マスターキートン」も見て「国際情勢がわかっている感」を会得しました。

 

 とにかく、興味の分野が一気に広がったのが高校時代で、そのきっかけは様々な内容の文章が一冊におさめられている月刊カドカワであったり、漫画雑誌だったりしたわけです。

 他にも、古めかしい喫茶店などに並んでいる、見たこともないタイトルのマンガもいいですね。古い喫茶店のマンガから、掘り出し物を見つけることがたくさんありました。

 

 ジャンルを問わずに様々なエンタメに接するうちに、自分の好きな分野に自然とハマって言ったような気がする。

 

 今の高校生って、学校帰りに本屋によって立ち読みすることってあるのだろうか?

 

 放課後に何をしてるの?

 

 「学校帰り」というのは、学校でも家庭でもない、誰にも拘束されない自由な時間。

 

 非常に限られた身近い時間だったのだけど、なんだか妙に印象に残っています。

 

 当ブログが、ジャンルを問わずに雑多なものに触れて、各人の興味を発掘する場になれたら嬉しい限り。

 

 来年も、非常に意識の低い記事を掲載しますので、よろしくお願いいたします。

 

 

 

 

 

 

上沢投手の移籍に思うこと

今回は、日本ハムの上沢投手のことをお話しします。

 

 

・・・・とはいえ、困った。

 

なんせ管理人は日本ハムファン。上沢投手のファンでもあるのです。

 

上沢投手の移籍をどう思うか?と問われると、日本ハムファンの答えは同じと思う。

 

(以下敬称略ですみません)

 

 糸井にしろ小谷野にしろ、そして中田にしろ、愛着を持っていた選手が、思わぬ形で移籍してしまうことなんて、日本ハムでは日常茶飯事。2016年の優勝の主力だった陽をあっさりFA放出してしまいましたからね。

 個人的には岡選手をロッテにトレードしたのが、やりきれない。

 

 とにかく、人気があったり、実績を残していても移籍がありうるのが日本ハムです。

 

 あと、上沢投手に関しては、一昨年に地元の放送局の番組で、近藤選手と共に新庄監督批判とも受け取られかねない発言があったりしたので、新庄体制での復帰は難しかったのではないか?

 

 で、管理人は家庭を持つ身でもあるので、スポーツ選手の全盛期、言い換えれば「最も稼げる年齢」と家族のことを考えると、より報酬の良い方を選ぶのは当然。

 奥様とお子さんがベストですよ。この言葉にはウソ偽りはありません。

 今回の移籍で、ご家族にあらぬ中傷が及ぶようなことは、断じてあってはならない!

 ソフトバンクのファンなら守ってもらえると思うけど。

 

 

 

 ・・・・・・とはいえ、今回の形の移籍に、疑義がないといえばうそになる。

 

 ここから先は、上沢投手とは別の話として読んでいただきたい。

 

 

 

 かつて逆指名制度があった時代。

 

 逆指名が認められていたのは大学と社会人。

 

 その時、いくつかの球団は、大学野球部や社会人野球のチームを暗黙の「傘下」にして、有望な高校生がドラフトで指名される前に傘下に進むことを表明させて、2年後、もしくは4年後に逆指名で指名させる、ということが起こりました。

 痛ましい事件が起こりましたが、その背景にもこれがあったとされている。

 

 今回の移籍ですが、日本の球団がメジャーやアジアのチームを傘下(提携でもいいけど)に起き、ポスティングと称して移籍させて、1年後に自チームに入団させる、という「ルート」ができてしまうのではないか、と危惧しております。

 

 2,3年以内なら、元の球団に優先権があり、移籍する場合はFAの金銭補償の数倍の対価を支払う、などがないといけないのではないか、と。

 

 管理人はFAの人的補償は廃止すべきと思いますが、このような事例ではあってもいいのではないか、と考えます。

 

 

 一方で繰り返しますが、そのようなルールがない上沢投手に関しては、全く問題がありません。

 

 ほんと、家族を幸せにするくらいの活躍をしてくれ!結果を出して黙らせることができるのがプロ野球

 

 

 

 

 

鉄道保存事業のその後

 当ブログにて10月3日に、ある鉄道保存のためのクラウドファンディングへの協力を求める記事を掲載いたしました。

 

 函館で眠っている鉄道車両を網走の「鉄ちゃん&鉄子の宿」に移設して保存する、というもの。その移動費をクラウドファンディングで募っていました。

 

 

 

 

函館にある入換動車(ディーゼル機関車)を網走に移設し展示したい。(郡山 卓也(旧国鉄保養所 鉄っちゃんと鉄子の宿) 2024/08/29 公開) - クラウドファンディング READYFOR

 

 

 

 残念ながら、こちらは目標額に到達できず、不成立となってしまいました。

 

 

 ・・・・・・・が!!

 

 

 この方は凄い!

 

 

 なんとその後、資金を調達し、自力で函館から網走まで輸送してしまった!!

 

 融資とかいろいろと大変だったみたいですが、地元の個人、企業などの協力で達成できた、とのこと。

 

 あきらめきれなかったんでしょうね。

 

 最初からそうしておけば、と思う人も多いかとおもいますが、報告記事にある通り、クラウドファンディングを行って、メディアに取り上げられることができたからこそ、不成立の後でも協力者を得ることができたのだと思います。

 

 そう、行動したからこそ、状況が変わった!

 

 なんでも「やってみないとわからない」もんですね。

 

 

 主催者の方の行動力に脱帽です。

 

 とはいえ、これからはこれを維持するという問題と向き合うことになるのですが。

 

 それでも自力で突破できたのだから、主催者さんなら大丈夫でしょう。

 

 今後の成功を、心からお祈りいたします。

 

 

「チーム全員、大谷だったら?」で思い浮かぶこと

 

 今年は「チーム全員が大谷だったなら?」という記事を多く見かけました。

 

 ネット上にはたくさんの「妄想記事」があります。

 

 

 

full-count.jp

 

 

 

 

nikkan-spa.jp

 

 

 

 

全員大谷翔平か全員イチローの打線 - どちらの方が攻撃力が高いですか... - Yahoo!知恵袋

 

 

 

 

 皆さんも考えたことがあるでしょう。

 

 

 管理人がこの件を妄想するとき、ある動画が浮かびます。

 

 「大谷ばっかりだったなら?」へのアンサーとなるかもしれないので、皆さんも見てください・。

 

 

 

https://www.youtube.com/watch?v=q7ERZpEDC8I

 

 

 

https://www.youtube.com/watch?v=QjdxVgLwxdc

 

 

 

どうでしょうか?皆さんの疑問の解決の一助となれましたら幸い。

 

 

 

 

おまけ

 

 

 この玉置さんの歌を、結婚式を間近に控えた大谷ご夫妻に贈ります。

 

 

 ルーキー

 

 

 なんでも、当時、巨人に入団した高橋由伸氏のために作曲した、という噂。

 

 奥様もこの歌のような心境で、シーズンを見守っていたのかもしれません。

 

 いや妄想だけどね。

 

 

 

 

グラディエーター2を見ました その2

 

 さて、ここから中身について語っていきます。

 

 今回の作品で、強調されていたと思われるのは、前作よりもローマ帝国が衰退しているということ。

 

 前作がローマ帝国の最盛期であった五賢帝時代の直後ということもあってか、ローマ市民の生活にも活気が感じられましたが、今作では、主人公の乗る監車の一行がローマに向かう途中で、多くのホームレスに囲まれるシーンがあります。ローマ市内でもコロッセオのすぐわきで、夜間に焚火を囲んでいるホームレスの様子がうつっていたりする。

 「1」でも、主人公のマキシマスが帝国の辺境から首都ローマに送られてくるシーンがあるのですが、その時は首都ローマの賑わいと娯楽が描かれており、「2」とは正反対。

 

 一方で、皇帝をはじめ上流階級の豪勢な生活の様子も描かれている。

 両皇帝も招いた貴族のパーティーでは、サイの角を少し削って、何かしようとしているしね。

 

 この動画を思い出した人もいるんじゃないの?

 

 Chinese agarwood, meditation, self-cultivation, incense Tao Eastern culture Buddhism

 

 このシリーズの冒頭に出てくる、香木を削ってお香の粉末を集めるシーンです。

 サイの角も粉は何になるのだろうか?

 

 
 とにかく、前作の「暴君」であったコモドゥス帝は、残忍冷酷ではあったけど、酒池肉林に陥る様子は見えませんでした。彼なりに政務にいそしんでいるシーンはあった。

 

 しかし今回は、「上流階級」と「貧困層」が、印象に残る形で描かれています。

 カラカラとゲタの二人は、作中で極端なまでに愚帝とされていますね。

 

 実際、コモドゥス帝の死によって、ローマ帝国は衰退期に入ったともいえるかもしれません。

 

 コモドゥス帝の死後に内戦が起こったから、というのではありません。

 

 ローマの歴史では内戦は珍しくもなく、共和政時代も含めると、たまに内戦が起きたりする。

 しかしそのたびに、内戦を誰かが制して、政治を以前の通りの元に戻す。カエサル元老院の内戦は、「元首政」を賭けた戦いとはなったものの、カエサルは内戦勝利後も元老院を廃止せず、市民生活もなんら変わりなかった。

 そう、混乱が発生するたびに、ローマは恐るべき現状回復力を発揮する。

 

 管理人が特に感心したのは、カエサルから始まる「ユリウス=グラウディウス朝」が途絶えた後に発生した内乱が、ヴェスパシアヌスによって納められ、彼が帝位についた後に皇帝権力も元老院も市民生活も、内乱前の状態に戻したこと。

 内乱を機に皇帝権力を強めた、とか、元老院を滅ぼした、ではなく、まさに原状復帰した。

 

 元首政移行後に元老院は「権威」となり、皇帝に「権力」をゆだねる関係になりますが、皇帝はあくまでも元老院の権威を必要としていた。

 この関係が維持される限り、ストレートに言ってしまえば、皇帝が何人死のうと、元老院がある限り、ローマ帝国自体は続いていくことができる。

 

 これって、日本史でも言えませんかね?

 

 鎌倉幕府室町幕府、豊臣政権、江戸幕府、明治政府。

 様々な権力の実行機関が現れては滅んでいきますが、日本は続いている。

 

 これまたストレートな言い方になりますが、今の日本政府が滅んでも(SFですよ、SF!)、天皇や御皇室がある限り、日本は何度でもやり直せる。

 

 これはイギリスや他の国の王室を持つ国にも言えるのかもしれませんが、権威と権力を持つ国は、長命となるのではないか?と。

 

 ローマ帝国が1000年もの間、存続できたのは、元老院を中心に政体を変え続けたからではないか、と推測しています。

 

 

 話が大幅に逸れましたが、どんなに危機的な状況に陥っても、その都度必ず不思議な力が働き、ローマをあるべき姿に戻してきた驚異の「原状回復力」に変化が現れ始めたのが、コモドゥス帝後の内戦からだったと管理人には思えるのです。

 

 内戦を制したセプティミウス・セヴェルス帝は、軍事偏重に走ったため、このころかた帝国の予算に占める軍事費の割合が増加し始めました。

 軍事費の増加は、決して蛮族の過激化だけが原因ではなかったのです。ローマ内部での権力の変遷も理由の一つだったのです。

 

 そしてカラカラ帝、ゲタ帝の死後、「危機の三世紀」を迎えます。

 

 危機の三世紀において、ローマ帝国は内戦を繰り返し、政治の不安定が常態化してしまい、疲弊してしまう。

 

  蛮族が着実に勢力を増していた時期に、ローマはその国力を外部に向けるのではなく、内部に向けて消耗してしまうのです。

 

 この長期の混乱の結果、戦費が増大して市民生活は破綻し、失職者が急増し、治安も悪化。通貨価値は急激に悪化して豪勢を誇った経済力が低下します。社会不安の高まりは旧来の信仰の神の無力さを実感させ、キリスト教などの新興の宗教が浸透することにもなりました。

 

 以前の記事で、ローマの滅亡要因について述べましたが、ローマ帝国は急に滅んだのではありません。

 危機の三世紀は、ローマの滅亡を確実に早めたと言えます。

 

 

 グラディエーター2に話を戻しますが、

 前作の冒頭でマルクス・アウレリウス帝は、ローマをあるべき姿にしなければならない、と語っていますが、その願いもむなしく、帝国がアウレリウス帝の危惧する方向、すなわち皇帝権力の強大化に突き進んでいることが、「1」よりも強調されているローマ市民の窮乏によって示されています。

 

 

 

 

 ・・・・・・で、ここからネタバレ度が高くなるので要注意ということで。

 

 

 

 主人公のルキウスは、前作において母ルッチラとマキシマスとの子であることが明らかにされています。

 

 ・・・・・いや、正式な形で明らかになってはいないんですよね。いわゆるDVDの「豪華版」みたいなやつにある「ディレクターズカット」的なもので、そのシーンがあるのです。

 管理人はグラディエーター1が好きで、DVDやブルーレイなども持っているのだけど、確かにそういうシーンも見た気がする。「見た気がする」というのは、ディレクターズカット版があまり好きになれなかったから。「2」なんて予想してなかったので、ルキウスの出自の種明かしなんてされても、キレイなまでのストーリーに余計な要素が足されるだけな気がしまして。

 

 まさかそのシーンを、24年経って使いまわすとは。

 

 「2」の作中で、「1」当時のルキウスとルッチラが出てきますが、CGでもそっくりさんでもありません。

 

  とにかくですね、ルッチラはコモドゥス帝とマキシマスの両名が同時に亡くなったときに、この後、政情が悪化することを予感し、アウレリウス帝の正当な後継者となるルキウスの身が危険にさらされることを危惧して、幼少のルキウスをすぐに帝国外へと移住させます。追い出した、とか、捨てた、のではなく、あくまでもルキウスへの愛情のため。

 しかしルキウスはそれを悪く考えつつ、亡命先で立派な成人となる。

 

 しかも運命のいたずらか、ルキウスの「祖国」を滅ぼしたローマ軍の指揮を執っていたアカシウスは、ルッチラの再婚相手でもあった。なお、この戦闘でルキウスは最愛の妻も失っています。

 

 そして、後にルッチラとアカシウスの武力蜂起が露見したときに、その罰として、ルッチラはコロッセオにて、アカシウスとルキウスとの剣闘試合を見ることを強要される。

 

 愛する夫と愛する息子の殺し合いを、ただ眺めることしかできない。

 

 一方で、ルキウスにとっては妻を殺した将軍と、自分を捨てた母という2つの復讐を果たすことにとらわれている。

 

 「グラディエーター」というタイトルだけあって、前作から「復讐」は全てコロッセオで行われている。民衆の喊声とは裏腹に、そこでは怨念や暗い感情がぶつかりあっている。

 

 何も知らずに見世物を見ている観衆と、実際にその場にいる剣闘士との対比的な心理描写に、前作から今作も監督にやられっぱなしになります。

 

 

 また、もう一人の「主人公」とも言えるマクリヌスですが、史実ではカラカラ帝の後に皇帝になるのですが、作中では怪しげな商人だけど実際にはカラカラ帝の近衛隊長でした。

 

 で、作中のマクリヌスは、コロッセオにて皇帝のすぐ近くに座ることが許されています。

 この場所に座ることが許されるのは、皇帝の縁者か有力者、高貴な家柄の者、もしくは大金持ち。

 マクリヌスはおそらく大金にモノを言わせて皇帝の近くに座ったのでしょう。

 

 このシーンで思い出したのが、エリザベス女王を描いたネットフリックスのドラマ「ザ・クラウン」です。

 

 エリザベス女王は馬への造詣が深く、競馬場で観戦もしていたそうなんですが、誰がエリザベス女王の隣に座るのか、でも色々とあるらしい。

 時には「お金」も関係するらしい。

 ドラマの中では、「成金」であるエジプト人モハメド・アルファイドが高額な費用をはたいて女王の隣の席を「購入」したのですが、実際に隣に座ることになったのは女王ではなくダイアナ妃で、それにがっかりしたモハメドは、息子のドディ・アルファイドに席を譲った。で、ドディとダイアナ妃は親し気に会話し、それが最初の出会いになった、という感じの話になっていました。(もう忘れたことも多いので違ってたらごめんなさい)

 

 まあ、とにかくマクリヌスは皇帝に近づき、あることを行う。

 

 前作のグラディエーターにおいて、マキシマスら剣闘士をまとめていたプロキシモは、自分を奴隷の身分から解放したマルクス・アウレリウスに深い敬愛の念を持っており、純粋にローマで自身の剣闘士団が戦うことを名誉と考えていました。

 マキシマスの復讐心を知ると、彼を助けてもいます。

 

 しかしマクリヌスは違う。最初からある意図をもって皇帝に近づき、その手段として剣闘士やルキウスの復讐心を利用しようとする。

 

 抜け目のない野心家として、親密にもなり、裏切りも平気でする。

 

 前作と比べて単純な復讐劇となっていないのは、様々な復讐が存在し、それを利用しようとする人物がいたりする点。

 

 様々な思惑や復讐心が交錯する中、怨念の漂うコロッセオでは壮大な海戦や、サイやエイリアンもどきの猿との対決などが、民衆の喊声とともに進んでいく。

 コロッセオの外で貧困に苦しむ市民をよそに。

 

 

 果たして復讐の行き着く先は?そしてローマ帝国の未来は?

 

 

 この映画にとっての「ローマ」とは、結局は「闘技場の砂」なのだ。

 

 

 

 

 

 

 

グラディエーター2を観ました!

 

 時は紀元2世紀の最末期。

 

 時の皇帝コモドゥスは、コロッセオにて一人のグラディエーターによって殺された。

 時期皇帝の最有力者でもあったマキシマスもまた、同じ場所、同じ時に死を迎える。

 

 突如、皇帝と後継候補を失ったローマは混乱し、内戦が勃発。

 短期間に5人もの自称「皇帝」が現れ、争いが続いた果てに、コモドゥス帝の下で重用され、力を蓄えたセプティミウス・セヴェルスが内戦に勝利して皇帝に就任する。

 かくてローマは再び安定を取り戻した。

 

 セヴェルス帝は、自身を皇帝に導いた軍組織に格別な配慮を行い、軍団を増やしたうえで破格な待遇を与えるなど軍偏重の政策を実行したため、軍事政権の色彩を強める。一方で拡大した軍事費を賄うためにローマ市民に重税を課した結果、市民の生活は困窮し、失職者が増加してしまう。ローマ社会に不安と不満が広がり始めていた。

 

 そしてセヴェルス帝亡き後、彼の二人の息子であるカラカラとゲタが共同皇帝に就任。

 

 二人は遊興にふけり、領土拡大の戦闘も行ったため、市民の負担はさらに増し、ローマ繁栄の象徴であったコロッセオ周辺にも物乞いがたむろする有様に。

 

 そして今、二人の皇帝の命令を受けたローマ軍団の将軍マルクスアカシウスは、北アフリカ自由都市ローマ帝国支配下に加えるべく、攻撃を開始しようとしていた・・・・。

 

 

 

 

 

 管理人は先日、公開されたばかりの「グラディエーター2」を見てまいりました!

 

 つーか驚いたのだけど、パンフレットもグッズも販売されていないんですね。

 

 管理人は映画館で映画鑑賞をする際には、必ずパンフレットも買っていました。学生料金1200円くらいでパンフが1000円だったので、2倍も払っていたんですね。学生時代にはかなりの数を映画館で鑑賞していたので、パンフレットもかなりの量を持っていました。それが30代後半から映画館に行くようなことも少なくなったため、パンフレットからも遠ざかっていました。

 

 最近って、パンフレットは作られないの?なんか寂しいですね。

 

 で、今回、感想を書こうと思ったのだけど、参考にする資料がないため心細いです。

 上記の「導入」も、史実を映画の雰囲気に当てはめてそれらしく書いた(つもり)の、管理人の創作です。

 

 

 その上で感想を述べるのですが、鑑賞する人は2つに分かれると思います。

 

 すなわち「1」を見た人と、見なかった人。

 

 

 まず「1」を見たことがない人へ。

 

 お勧めです!古代ローマの戦闘や街並み、闘技場での模様が迫力満点で再現されています。

 やっぱりハリウッドが本気を出したら凄いね!

 2時間30分の間、迫力に圧倒されることでしょう。

 「映画館で見なきゃだめだ!」という映画ですので、休日の特別な予定にする価値があると思います。

 

 

 そして「1」を見た方へ。

 

 管理人も「1」の大ファンで、DVDでも何回も見てきました。

 その点からすれば「2」は、「1」ほどではないかもしれない。

 ただ、忘れてはいけないのは、「1」は前後10~20年間という期間に公開された映画の中でも、傑出した作品であった、という事実。

 人生でそう言える映画に出会える確率は、決して高くはない。

 「フツーに満足した」という映画が多い中で、飛びぬけてというのはかなり珍しい。

 

 管理人個人で言えば、「2」も結構とびぬけた作品なんだけどね。

 不満を述べる人は、やはり「1」をどこかで意識してしまっていると思う。

 

 「1」は、話の軸はシンプルでもあった。

 地位と名誉、何よりも大切な妻子を奪った皇帝コモドゥスへの復讐。

 ストーリーは、このとても太い復讐を中心に動き、いつしか元老院なども巻き込み、クーデターへと発展して政治劇の様相も呈しますが、それでも「皇帝への復讐」を全身から漂わせているマキシマスの存在感には及ばない。

 

 極限まで余計な部分をそぎ落とし、最後まで一人の男の復讐を描き切った「1」は、複雑なローマ社会を再現しつつも、明快さを失わずに鑑賞者を最後まで釘付けにしました。

 その根底に流れるのは、「皇帝を殺す」という、たった一つの復讐心のみ。

 

 

 しかし「2」では、主人公のルキウスは複数の「復讐心」を抱えることになります。

 祖国である都市国家を滅亡させたローマ皇帝への復讐。

 その占領軍を指揮し、戦闘中に妻の命を奪った、ローマ軍の司令官・アカシウス将軍への復讐。

 幼いころに自分を帝国外へと「捨てた」、実母のルッシラへの復讐。

 

  実に3つもの復讐を抱えつつも、最終盤ではストーリーの軸が「復讐」ではなく、偉大な皇帝マルクス・アウレリウス帝の血と、今なお語り継がれる英雄・マキシマスの血を受け継ぐ者としての使命に目覚める、という方向へ変化してしまう。

 

 「明快な復讐劇」が根底にあった「1」と比べ、「2」では確かに途中で軸があやふやになってしまった感が否めません。

 

 ただ、これはこれで面白い。

 

 主人公の抱える3つの復讐心は、それぞれ別々に燃え上がることもあれば、ある一点で一つになる。

 

 作中でルッシラは、彼女にとって考えられる最大級の拷問を受けることになりますが、それも主人公ルキウスの復讐心の果てで起きること。

 

 「ギリシャ悲劇」さながらのドラマを堪能できます。

 

 

 

 ・・・・・・って、長くなったので、次からはネタバレぎりぎりの感想を書きます!!!