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赤レンガ道庁 その4

 続いての肖像画はこちら。

 

 

 

 

初代開拓使長官、鍋島直正です。

 

鍋島直正は17才にして、肥前佐賀藩の藩主に就任します。

 

しかし、直正の就任時に、肥前佐賀藩はすでに財政破綻しており、直正の居所にまで商人などの借金取りが押し寄せる始末でした。

 

若い直正は藩政改革に果敢に取り組み、藩士の削減、借金の強引な返済延期などで剛腕をふるう一方で、小作料の支払い免除などの農村振興策を行い、米に頼らない産業を育成して藩の収入を上げ、ついに赤字を解消します。

また、弘道館と言う藩校を拡充し、出自に関係なく人材を集めて育成しています。

 

この弘道館からは、副島種臣大隈重信江藤新平などの明治維新の重要人物が巣立ちます。そして、後に札幌を作ることになる島義勇もまた、弘道館で学んでいました。

 

 さらに直正は、独自に西洋技術を取り入れ、反射炉なども導入し、大砲も積極的に取り入れていきます。

 

 その結果、佐賀藩単独でアームストロング砲を製造できるまでに至り、蒸気機関や蒸気船まで藩内で自前できるようになり、当時の佐賀は、日本国内でも最先端な工業地帯へとなっていきます。

 

 こうしていち早く西洋化を成し遂げた鍋島直正は、当然のように明治維新でも中心的な存在になっていきます。

 

 明治維新後の1869年、鍋島直正蝦夷開拓使長官に任命されるも自身は蝦夷地へ赴かず、島義勇を開拓御用掛として蝦夷地へ派遣します。

 

 鍋島直正は、本当にスケールの大きい人物で、開国を果たした日本が、これから植民地主義の中で生き残るにはどうするかを思案しており、満州開発やオーストラリアで鉱山を経営する、など、積極的に外へ出ていく構想をもっていたそうです。

 構想は実現しなかったものの、開国後の50年間、日本は直正の予見した事態に直面していくことになります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 第4代開拓使長官の西郷従道。と言ってもたった1か月間ではありますが。

 

 西郷従道は、あの西郷隆盛の弟。

 

 戊辰戦争などでも兄と共に維新の完遂に尽力し、新政府でも重要人物となっていきますが、征韓論と共に兄の隆盛が下野すると、従道はこれに従わず、新政府に残ります。

 

 西南戦争西郷隆盛が戦死した後も、新政府の重鎮として君臨し、台湾出兵では重要な役割を演じます。

 

 当時の台湾も、蝦夷地と同じく、帰属がはっきりしていない場所でした。

 

 日本にとって、台湾が欧米列強の支配するところとなれば、本土への脅威が高まる、という点でも、蝦夷地と同じと言えた。

 

 もっと言えば、朝鮮半島もまた、同じ。

 

 台湾などの統治を見ると、決して植民地とは言えず。蝦夷地と同じく、台湾も決して開発が進んでいた地域とは言えなかったため、新政府は国防の観点からも、台湾を内地化する必要があったのでした。

 

 そう、北海道と台湾は、日本の南北で植民地主義と接している、と言う点で、新政府から同じ観点で見られていた、と言える。

 

 日本の独立は、蝦夷地と台湾の開発にかかっている、と言っても過言ではありませんでした。

 

 話がそれましたが、西郷従道は、特に海軍の確立に尽力し、後に「海洋国家」となる日本の礎を築いたのでした。

 

 

 

 人物紹介は以上にしておきますか。

 

 

 上記のように、明治維新の最重要人物が、北海道の開拓に関わっています。

 

 明治政府にとって、北海道の開拓がどれほど重視されていたのかがわかります。

 

 

 

 

 

 

 

以上が、赤レンガ道庁のご紹介。

 

早く一般公開が再開するといいですね。

 

 

 

 

 

追記

 

新幹線札幌駅の外観?か内観のイメージを公募する、とのこと。

 

北海道の木材をふんだんに使ってほしい、という意見もあるそうですが、あんまりいいとは思えない。

 

 と言うのも、北海道に限らず、地元の木材を利用した新幹線駅は、すでに本州にも多くあるからです。

 それぞれの地域を代表する木材があるので、没個性ではないけども、「ここが札幌だ!」と、ズバッと言えるものとは言えない。

 

 日本でも札幌にしかないイメージと言えば、やっぱり「開拓」でしょう!

 

 永久に独占できるブランドイメージです。

 

 やっぱり新幹線駅も、赤レンガを思わせるものがいい!

 

 札幌では昭和時代建てられたビルが、相次いで取り壊されていますが、赤レンガの道庁だけは、変わらずに残っている。

 開拓を匂わせる赤レンガこそ、札幌の唯一無二のブランド!