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高校生に勧めたい、夏の「政治作品」を紹介する!!

 てっきし「イギリス王室の豪華できらびやかな生活を疑似体験できる」と思って見始めたら、予想外に現代政治が描かれていて驚いた、ネットフリックスのドラマ「ザ・クラウン」。

 

 まだ第3シーズンまでなんだけど、これから鉄の女サッチャーが出てきたり、あのダイアナ妃が出てきたりする、とのこと。ここまででも結構、面白いのに、もっと有名な登場人物が出てくる!となれば、途中で視聴を辞めるわけにはいきません。

 

 こんな感じで、「政治モノ」は、見始めると止まらないものが多いですね。

 

 そこで今回は、高校生諸君の夏休みの間に見ておくべき、「政治モノ」作品を紹介しようと思う。

 

 話が難解に思えるかもしれないけど、大丈夫!どうせほとんどの人は一度見ただけでは理解できないんだから!「わかんないものは、わかんないや!」の精神で読み始めるべし!

 

 なお、「高校生へ」と言っておきながら、性的表現も出てくる作品もあったりする。

 

 

 

1,加治隆介の議

 

 部隊はバブル崩壊直前の日本。

 40代、バリバリのビジネスマンとして働く主人公・加治隆介。家庭に恵まれ、愛人もいたりする、90年代のサラリーマンの理想象の生活をしていた彼であったが、与党の有力議員であった父と、その後継者とされていた兄の二人を、ある日突然、交通事故で失ってしまう。

 悲しむ間もなく、周囲は隆介を後継者として擁立しようとする。

 こうして、ビジネスマン生活を謳歌していた彼の人生は、予期せぬ方向へと動き出す・・・・。

 

 作者はバブル時代のサラリーマンのバイブル「課長 島耕作」を描いた弘兼憲史

 

 主人公の隆介は、思いもよらない政治家生活を送ることになりますが、彼が政治家になってから、日本はバブル崩壊。漫画にもその模様が繁栄されており、自民党の一党時代の終焉に合わせるように、漫画の中の政界も混乱していきます。

 

 この作品は、当時、左派系の言論が強かった時代に、異例にも保守色の強い作風となっています。

 加治隆介は、畜産王国・鹿児島を地盤としているにも関わらず、市場開放に直面し、防衛庁長官として北朝鮮のミサイル問題への対処に追われ、外務大臣としてロシア大統領と交渉にあたり、内閣官房長官として総理の現実を目の当たりにします。

 

 当時の「政治もの」といえば、野党の立場で理想を叫び続ける「正義のヒーロー」が多かった(そして非現実的だった)のに対し、この作品は一貫して「与党」の立場で、「批判される側」ながら現実を直視する内容となっています。

 当時、これはかなり新鮮でした。

 

 景気後退による国力衰退、目前まで迫っていた外国の脅威、高圧的なアメリカに対する交渉、などに、彼はどう対処するのか?そして、謎の多い父と兄の死の真相とは?

 一読の価値あり!

 

 なお、管理人は高校時代に読んでいたのだけど、その中でも印象に残ったセリフがあります。加治隆介の妻にも愛人がいたのですが、その愛人の男は隆介の父の死に関係する人物であったことが判明します。その全容を妻に明かした時、隆介の妻は泣き崩れながら「私は、私の中にある女の部分に負けたのよ!」と叫んでいるじゃないですか!

 

 高校男子だった管理人はこのセリフに衝撃を受け、「女性には「女の部分」があり、それに勝つことはできない」ということ、「女性が、女性の中にある女の部分に負けてしまった場合、男は黙って受け入れないといけない」ということ、を学びました。

 

 そんな部分に負ける、どーしよーもない大人になるなよ!!

 

 

 長くなったので、続く!!