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久しぶりに、映画をスクリーンで見て感動した

 昨日、札幌シネマフロンティアにて「ダンス・ウィズ・ウルブス」を鑑賞してきました。

 

 以前の記事で、自分はこの作品が大好きなことを話しました。

 

 なんでしょうね、「なんか好き」なんです。

 

 カメラワークとか、話の展開とか、映画の難しいことは全くわかりません。目が肥えた映画ファンにとっては鼻で笑うような作品なのかもしれません。でも、自分にとっては大事な作品です。

 

 ただ、非常に残念なことに、公開当時はスクリーンで見ることができませんでした。 まだ「映画館で映画を見る」という習慣もなかった高校時代だったので。

 

 「午前十時の映画祭」が今年で終わってしまうため、スクリーンで「ダンスウィズウルブス」を見る機会も今回で最後、と、無理にスケジュールを空けて見に行きました。

 

 以前、「午前十時の映画祭」の違う作品を見た際には、自分以外にはほとんど鑑賞者がいなかったため、今回も自分くらいかな、と思っていたのですが、予想に反して3分の2くらい、席が埋まっている!

 

 やはりご年配の方が多かったのですが、中には若者もいました。

 

 そして上映開始。

 

 高校時代にスクリーンでダンスウィズウルブスを見た、という同級生に自慢されて以来、「一度は映画館で見てみたい」と思った作品。

 

 なんと高校以来、必ず一年に一度はDVDなどで繰り返し見てきました。セリフもほとんど覚えている。

 

 なのにスクリーンで見るダンスウィズウルブスは素晴らしかった。

 

 この作品にはCGなどは一切、使用されていません。すべて本当の風景。

 

 その風景が巨大なスクリーン一杯に広がっている!

 

 この作品を見て、高校時代の自分は「アメリカはすごいなあ!」と思っていました。あまりにも広大で、雄大な風景が映し出されていたからです。

 

 そしてとても印象的なのは、とてもキレイな水辺の風景。水面がキラキラ輝いている。

 

 なんとも優雅で壮大なアメリカ。

 

 この作品で、自分はアメリカの自然や風景に魅了されてしまいました。

 

 

 ダンスウィズウルブスは、映画作品としても、当時は画期的でした。

 

 アメリカの先住民である「インディアン」を中心に描いた作品は、確か初めてだったと思います。(違ってたらごめんなさい)

 

 この映画が公開されたのは1991年ですが、その時の国際情勢も大きく変わり始めていました。

 

 「最終にして最後の頑迷な白人至上主義国家」とされた南アフリカが、悪名高い黒人差別法である「アパルトヘイト」を撤廃し、黒人のネルソン・マンデラ南アフリカ政権の中枢を掌握。この動きはそれより前に起きていた冷戦の終焉とも呼応して、世界は一気に国や人種を超えて融和的なムードで包まれました。もちろん「表面的には」かもしれないけど、変わるはずがない、と思われた「ベルリンの壁」や「アパルトヘイト」が消え去ったのは紛れもない事実。

 

 そして差別・偏見撤廃の流れは、「白人」「黒人」「黄色人種」といった肌の色に関するものだけではなく、先住民に対しても向けられていました。

 

 それまで当たり前に使用していた「インディアン」という呼称も「差別的」とされて「ネイティブ・アメリカン」と言い換えることが提唱されていました。

 3年前に網走の博物館を訪ねた際、アメリカ先住民の衣装の展示について案内文には「インディアンの」と書かれていました。

 調べたところ、アメリカの先住民の方の中にも「アメリカインディアン」という呼称に誇りを持っている方もいるため、インディアンという呼称が残っているとのこと。

 

 とにかく、それまで悪役として描かれることのほうが多かったインディアンですが、この作品ではそのインディアンの目線が重視されていました。その中のインディアンは、野蛮な人たちなどではなく、自然を恐れ、自然を愛し、自然に囲まれて生きている人々として描かれていました。

 

 確かに「スー族」を「善」、ポーニー族を「悪」とする「勧善懲悪的」な側面は否めないものの、インディアン自身を主眼においた映画作品自体が少なかったため、ダンスウィズウルブスの公開は、映画界に大きな価値を確立しました。

 

 そしてこの作品の最大の目玉である「バッファロー」のシーン。

 高校時代の友人に、特に自慢されたシーンです。

 

 

 恥ずかしながら、管理人はそのシーンで泣いてしまいました。

 

 あまりにも圧倒的!他の作品では見ることのできない迫力の絶えなシーン!

 

 画面いっぱいに溢れたバッファローが、ドドドっという地鳴りとともに走り狂う。

 

 しかもCGなどではない、本物のバッファローを使用したシーン。

 

 感動してしまった。これが高校時代のあの時から、ずうっと見たかったシーンなんだ、と感慨に浸ってしまった。

 

 この場面だけは、CGなどに絶対的に負けない。CGではこの迫力は再現できない。

 

 久しぶりに映画館にきてよかった、と心の底から感じました。

 

 思えばかつては、映画を見に行くというのは、贅沢な「お出かけ」でした。

 

 日曜の朝から両親とともに出かけ、デパートでアイスクリームを食べたりして時間を過ごし、夕方に映画館に入る。当時、見ていたのは「ドラえもん」。ワクワク興奮しっぱなしで映画が終わって、外に出るとすでに真っ暗。一日を堪能して家に帰って、大満足の内に寝ていたあの頃。

 

 映画は確かに娯楽の王道でした。当時は。

 

 

 DVDやブルーレイ、最近ではネット配信などで、多くの映画作品をみることができます。そのため、映画館で映画を見る、ということの価値も相対的に下がってしまった感がぬぐえず。

 

 

 でも久々に、映画館で映画を見るという行為が、その一日をプレミアムなものにしてくれる、と思い出させてくれました。

 

 

 ダンスウィズウルブスは、現代のCGに溢れた映画作品にも引けを取らない、素晴らしい作品です。この作品だけでも、ケビンコスナーは永遠に語り継がれる存在です。

 

 こうして25年にもわたった「願い」がかないました。

 

 この機会を与えてくれた「午前十時の映画祭」には、心から感謝したい。

 

 残念ながら今年で終わってしまいますが、札幌でのラスト3作品は、あのバック・トゥーザフューチャー3部作。

 

 これまでにこの3部作以上の「タイムスリップ」作品を見たことがありません。

 

 この作品では、文字通りタイムスリップを楽しんでいる!

 

 バック・トゥー・ザ・フューチャーは「映画館で見てよかった」と実感できる作品です。

 

 自分も映画館の「プレミアム感」を得るために、見に行こうと思います。