2005年くらいでしょうか。20代後半となっていた管理人は「ノロイ」という映画を見ました。
映画の感想が書いてあるサイトで、「とにかく見てみるべき」とあったのが気になりました。どうやらあるオカルト作家が取材したドキュメントらしい。作家本人のブログを見てみると、取材の様子が日記風につづられている。
また、そのオカルト作家のファンである大学生が立ち上げたファンサイトのURLもあり、そこも拝見。この作家さんは、オカルト界ではなかなか有名な存在なんだ、とわかりました。
これらの「下調べ」をしてから、「ノロイ」を見に映画館に行きました。
・・・・・すんません、もう20代後半なのに、メチャクチャ怖かった!
どのくらい怖かったかと言うと、その日の夜は電気をつけっぱなしじゃないと寝れないレベル!小学生じゃないよ、20代後半の男だよ!
ストレートな感想が「なんちゅーもんを見せるんだ!!」。
少し内容に触れると、つまり「これを見ちゃった人は呪いがかかる系」だったのですよ!
あんなにビビったのは、「リング」で貞子がテレビから出てくるシーンを見たとき以来。
年甲斐もなく、「オバケ」の恐怖にビビりながら、浅い眠りを繰り返しました。
・・・・・もう20年近くも前の映画なんだけど、一応、この先はネタバレありです・・・・・・・
まあ、お察しの通り、全てフィクションでした。
呪われた女の子も、実はプロダクションに所属している子役の娘で、他の出演者も全員元気。ノロイなんてものはなく、オカルト作家のブログもファンサイトも全部ウソ。映画の宣伝用の「釣り」でした。
もう、見事に騙されちゃった!
当時はまだ今ほどネットメディアも普及しているわけでもなく、日本映画ではそこまで手の込んだ「仕掛け」をしたものもなく。ステマなんて言葉もなかったし。
で、この映画を見て以来、自分はテレビにしろ、映画にしろ、「でも、ウソだよね」とナナメに見る習慣ができました。
今はネットがあるので「ウソっぽいもの」はすぐに検証されてしまうけど、昔は無かったから「メディアリテラシー」なんて言葉もありませんでした。いや、疑問に思う人はいたけど、その意見を表明する場所が無い。なんせメディアとはテレビ、ラジオ、新聞等、全て発信側の一方通行だったから。
自分の小学生の頃は、心霊写真特集も真面目に怖がっていたし、「UFO特集」なんて時に信じちゃってた。
「サングラスをかけた黒づくめの男たちが取材班を監視していた」なんていうのは、有名なフレーズ。
今ならお笑いだけど、視聴者は真に受けちゃって、テレビ取材班はUFOに関するアメリカの「スゴイ秘密」の核心に近づいちゃったんだ!と信じていました。
まだ海外旅行も盛んではなく、手軽にビデオ撮影もできない時代だったから、「アメリカ」と言われればなんでもありだった。
「アメリカ、コネチカット州の砂漠で謎の光る物体の目撃情報」「メリーランド州の田舎に住むサンダーランド夫人の証言」なんてナレーションで言われた日には、「アメリカならありそう」と思ったものです。それに日本人が検証しようもない。
メリーランド州とかコネチカット州って、どこにあるか知ってますか?大体、本当にあるかどうかも怪しい(いや、あるんだろうけど)。
*1月27日追記
なんとコネチカット州には砂漠が無いことが判明しました!コネチカット州の皆様、申し訳ありませんでした。
99%の日本人が訪れる可能性が低いのをいいことに、当時のUFO特集では色々と「ぶち上げ」てました。
・・・・・今、思うと、確かにウソだったけど、子どもにとっては楽しかったな、と。
どちらかというと、よい思い出の方かもしれない。騙された!なんて思えないですが。
そして「ノロイ」以降、自分はテレビ、映画は全てフィクションと思うようになりました。
バラエティ番組では、それくらいの方がいいのでは?娯楽なんだし。
子供なら「騙された」と思うかもしれないけど、大人が騒ぐことなのか?と。
バラエティならいんですよ。
しかし、報道番組などの街角インタビューで出てくる「町の人」に、頻繁に登場する「プロ一般市民」なる人については、許されないと思う。
NHKでも民放でも同じ人が、何度も出てくることがネットで話題となりました。
バラエティとニュース番組が一緒になることも増えてきました。それもバラエティで「やらせ」が許されなくなった原因かもね。
とにかく、そんなもんだよ。