すんません、風邪をひいてまして。2か月前からGWを中心に予定を組み、気合を入れていただけに、まさか寝込んでしまうとは。しかもはっきりと高熱が出るわけではない、37度前後の微熱。元気と言えば元気なんだけど、動くと頭痛はするし喉は痛い。
生殺しですよ。で、ディズニープラスで「SHOGUN」を見ました。
いや、面白かった!SHOGUNはフィクションだけど、管理人が大河ドラマに求めていた者があった!
2010年代に入ってからか?大河ドラマの「軟化」が進んで、上下の言葉遣いやふるまいなどが、ありえないレベルでホームドラマ化してしまった感を持っていまして。
管理人が大河に求めていた「重厚さ」を感じられなくなっていまして。
でも、時代とともに求められているものも違うので、しょうがないか、と思っていたら!
SHOGUNでは言葉遣いや仕草などが、徹底されているじゃないか!
大老や有力豪族の会話でも、単なる会話ではなく、言葉一つ間違えれば破滅につながりかねない、という緊張感が伝わってきたし、大老とキリシタン大名、将軍を狙う虎永の駆け引きはもちろん、カトリックとプロテスタントといった複数の対立軸が、それぞれの思惑と野心を残したまま、描かれている!
近年の大河は、主人公が「平和な世の中を作りたい」と願う、心の美しい人物として描かれていたりする。そんなわけないじゃん。美化しすぎだって。
だからなんか、わかりやすいお遊戯を見ているような感じになってしまっていて。
もう10年以上前になるのだけど、「ROME」という、古代ローマのカエサルとアウグストゥスの時代を描いたアメリカのドラマを見たのだけど、面白かったんだよね。カエサルをはじめ、登場する人物は己の野心に忠実だし、庶民の生活もリアルだったし。
もちろん、SHOGUNだって、専門家の方から見れば「ありえない!」という部分はあるのだろうけど、大河ドラマでは、主人公が天皇の前で「武士は貴族の犬じゃない!」と叫んだり、酔っぱらった家臣の娘が主君のまえに容易く登場して、なれなれしく話しかける、というレベルにまでなってしまってますしね。
アメリカのドラマに、求めていたものを見出してしまうとは。
皆さん、もう20年前にもなるけど、カートゥーンネットワークで放送されていた「サムライジャック」というアニメをご存じですか?
サムライが、悪玉によって飛ばされてしまった未来世界で、悪を倒すために戦う、というストーリー。子供向けですからね。
で、絵とかは日本の漫画を見慣れていたら、そんなにすごいものではないのだけど、チャンバラシーンは圧巻です!とにかくスピードが速いし、テンポもいい!
放送された当時の日本では、戦闘シーンよりも仲間との友情シーンとか、戦いに至るまでのプロセスばかりが描かれていたので、戦闘シーンはそんなになかったんですよね。しかも一発パンチが決まったら、周囲の「見届け人」が「おお、相手の動きをかわし、弱点に的確に当てた!」といった感じの「解説」を入れるのがフツーになっていまして。
いや、自分もキン肉マンで育った身だから、それを悪くも言えないのだけど。
でも、サムライジャックでは、子供向けゆえでもあるけど、ストーリーは単純ながら戦闘シーンには余計なセリフがなく、アクションの連続で、見ている側も緊張してしまう。
見たかったチャンバラシーンを、アメリカのアニメで発見してしまった。
サムライジャックをDVDにしてほしいのだけど。せめてどこかで配信してください。あと、最後まで完結させてください!シリーズをキャンセルして結末を描かないのはアメリカ人の悪い癖!日本人はどんなに不人気でも、強引にでも完結させるぞ!「キックボクサーマモル」を見て勉強してくれ!
・・・・話がそれてしまいましたが、SHOGUNには古き良き大河ドラマがあります。
アメリカが作った、からと言わずに、見てみることをお勧めします。
あと、特筆すべきはやはり真田広之。なんでも、この作品では「日本の再現」にこだわった、とか。ご本人が言っていますが、やっと自分がやりたかったことができる地位に来た、と。
今も昔も、世界の映画や娯楽産業の中心はアメリカ。質の良しあしは別としても他国を圧倒的に引き離しています。
そのハリウッドで、自分でキャリアを重ねて、1シーズンを任される立場にまでなった。
バブル時代とかでも、ジャパンマネーでごり押しした「ハリウッド作品」はありましたよ。どれも日本では騒がれたけど、アメリカではB級映画の扱いにもされなかったけど。
管理人の中学時代、ということはバブル時代真っ最中のころのことだけど、「天と地と」という映画が公開されたんだよね。上杉謙信を主役とした時代劇。で、この映画の製作には50億円ものバブルマネーが投じられた!
若い人には信じられないかもしれない。その後、2006年に「日本沈没」を作るのに20億円が投じられたときに、「すげー20億円もかかってる!」と日本のメディアが騒いでいたけど、そんなのは「天と地と」の半分にもみたない。恐るべしバブル時代!
で、なんせ50億円もかかっているから日本国内ではバンバン宣伝されたわけです。「この夏、赤と黒のエクスタシー」という宣伝文句を今でも覚えているレベルで。
で、この「天と地と」は、アメリカでも公開されました。その時、北海道の深夜に週一回、「ハリウッドの最新映画を評価する」といった感じのアメリカの番組が放送されていたんですよね。もちろん日本語に吹き替えされていたのだけど。
この番組で「天と地と」が、アメリカ人のキャスターにボコボコに批評されていたんだよね。女性キャスターに至っては「退屈だった」と明言しちゃってた。
日本が、(無理やり)社会現象を起こした映画が、アメリカではB級はおろかC級扱いすらされていない。つーか、「外国の珍しい映画」といった扱い。
そこまで違うの?って思ってしまった。
まあ、映画の内容は、謙信と信玄の確執を知っているのが前提だったから、日本史なんて知らない外国の人から見ればチンプンカンプンだったのは仕方ない。
良くも悪くも「邦画」だったんですよね、内容は。
真田広之氏が築いたものは、野茂がメジャーの壁を破ったのと同じ、いやそれ以上の価値があるかもしれない。メジャーチームの監督をやってしまうようなものですもんね。
SHOGUNを気に入ったアメリカの人に、見てもらいたい作品があります。日本の大河ドラマ「太平記」です。
真田広之氏が主役ですが、年齢の若さを感じさせない。
太平記終盤で、若いころの真田氏は、老人となった足利尊氏を演じていますが、「若者が無理して年寄りの演技をしている」なんて感じさせません。
つーか、虎永を見て、太平記の終盤の足利尊氏を思い出してしまった。
管理人に役者がどうの、なんていう資格は全くないけども、今思うと、真田氏は「役者」だったんだなあ、と。時代劇の仕草も言葉遣いもできるうえで、バク転できちゃうし、「高校教師」なんてきわどいドラマもやってしまう。
この記事を書くことがGW最後の日にやったこととは・・・・。
男系男子については今しばらくお待ちください。明日の備えて今日も寝ます。
追記
SHOGUNを見てはっきりと思ったのだけど、ネットフリックスとかのアメリカの配信会社が本気で日本史ものを作ったら、大河ドラマも終わりになってしまうのではないでしょうか?
日本だけでしか人気が出なかったとしても、十分、おつりが来そうな気もする。