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「北の国から」、完結。

 昨日、根室本線富良野新得間が最終日を迎えました。

 

 大きな赤字路線であり、全国的には無名の路線ではありますが、管理人以上の世代の映画ファン、ドラマファンにとって、とても思い出深い路線でもありました。

 

 まず、沿線の幾寅駅は、1999年公開の「鉄道員」のロケ地となりました。

 

 任侠映画網走番外地シリーズで強面のイメージがあった高倉健さんが、寡黙で仕事一徹の駅長を演じた作品。

 この作品で、高倉健さんに対するイメージが変わってしまった。

 良くも悪くも昭和の「怖い親父」を体現していた高倉健さんですが、この映画では実に柔和な父親となっている。

 

 作品の内容は、王道だし、ベタだし、ありがちではあるものの、なぜか時々、急に見たくなってしまう。ネットフリックスもネット配信もあり、一生で見切れないくらいに膨大な作品があり、刺激も奇抜さも溢れる中で、なぜかまた見たくなってしまうのです。

 やっぱりこういう作品は必要なんだ、と思う。

 

 ロケ地の幾寅駅にある「幌舞駅」のセットですが、どの地域の人、どの年代の人が見ても「なんか懐かしいなあ」と思ってしまうはず。とても「知らない場所に来た」とは思えない。

 

 日本のいたるところの「田舎」に、こういう景色は溢れているんだろう、と思っていましたが、確実に少なくなっています。

 地元の駅が日本人の「故郷の風景」の代表格だった時代は終わろうとしていますね。

 

 

 さて、廃線区間にはもう一つ、昭和を代表するドラマ「北の国から」の舞台になった駅もあります。

 

 「北の国から」は、昭和において「北海道」のイメージを植え付ける作品となりました。

 シリーズが終了してから、もう22年も経つんですね。

 

 今の若い世代は、確実に知らない(苦笑)。

 

 なんか完結した気がしなかったのだけど、その舞台となった布部駅も、昨日で廃止となりました。

 倉本聰氏もサプライズで訪れたとのこと。

 

 確かに数年前から不通にはなっていましたが、地図上では「布部駅」が存在していました。

 

 これから発行される新しい地図には、当然だけど、布部駅の名前はありません。

 

 ニュースでそのことをあらためて聞いて、「ああ、北の国からは完結していたんだ」と、なぜか急に実感してしまった。

 

 そう、昨日までは、東京だろうと大阪だろうと、皆さんのお近くにある駅から伸びている線路は、ドラマ・映画の舞台までつながっていたわけです。

 

 幌舞駅のセットが今後、どうなるのかはわかりません。布部駅の駅舎も同様。

 

 おそらく、本州から布部駅や幌舞駅にいくのは、かなり大変だと思う。北海道でも、大都市や空港などから最も行きづらい場所にあるので。

 

 なんとか残ってほしい、とは思いますが。

 

 皆さんも、それぞれにとっての「聖地」があると思います。

 

 「いつか行って見よう」と思っているかもしれないけど、いつまであるかはわかりませんよ。

 

 「いつかは・・・」と、心のどこかで小骨が引っかかったように思い続けるくらいなら、思い切って今年中に、確実に行っておきましょう!「スッキリ感」と共に、他の人とは共有できない、特別な感慨を抱くことができるはず。

 

 

 映画ファン、評論家の皆さん、少しで良いから、名作の舞台となった根室線廃線に心を向けてみてください。