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ロシア人「亡命者」問題、決着(?)(2021年8月29日掲載)

  すんません、ロシア人亡命者問題の最後の記事を掲載していませんでした。

 

 

 ここから

 

 

 

 

 もはや誰も覚えていない、国後島からわざわざ泳いで北海道にやってきたロシア人「亡命希望者」ですが、一応の決着となりそうです。

 

 全国どころか北海道でも注目されておらず、地元の有力紙である北海道新聞ですら「第三社会面」と言う、後ろの方で掲載される状況。

  同じ第三社会面の、「渋谷の若者のワクチン接種の抽選のために、行列が1キロできた」というニュースと同等の扱いです。

 

 で、見出しが

 

 「国後「亡命」男性 政府上陸認めず ロシア側に引き渡しへ」

 

 とのこと。

 

 

 前回の記事でお話しした通り、ロシア人男性は亡命を求めているものの、日本政府は「国内を移動しただけ」という姿勢のため、対応に苦慮している、とのことだったのですが、新たな政府の姿勢が掲載されていました。

 それによると

 

「日本政府が難民に該当しないとして、特例的に上陸を認める「一次庇護のための上陸」を不許可としたことが28日、政府関係者への取材でわかった。」

 

 とのこと。

 

 

 「札幌入管が来週、男性を在札幌ロシア総領事館に引き渡すことに同意した」と、サハリン州のメディアが伝えているそうです。

 

 

 この件での日本政府の対応について

 

 

 「上川陽子法務大臣は27日の記者会見で、個別事案には答えないとしたうえで、「申請内容を審査したうえで難民条約の定義に基づき、難民と認定すべきものを適切に認定するのが基本だ」と説明。」

 

 

 法務大臣がなんだか難しそう「理屈」をのべておられますが、

 

 

 「日本は北方四島を「固有の領土」としているため、男性は国内を移動したに過ぎないが、政府は男性をロシアから国後島に不法に入国した外国人として扱ったうえ、難民に該当しないと判断したとみられる」

 

 とのこと。

 

 

 つまり、この男性が北海道に上陸した以前に、移住のために国後島に入った段階で「違法入国」な状態であり、その後は不法入国者が国内を移動しただけなので、難民ではなく、不法入国者としてロシアに引き渡す手続きを行う、と。

 

 難民じゃないよ、手続き経ないで入国した違反者だよ、と。

 

 で、この男性は9月2日に引き渡される予定だそうです。

 

 

 

 北海道の片田舎で起こった「国際問題」を追ってきました。

 

 国際情勢と無縁のように思えるほど平穏な地方ですが、実は国際問題と隣り合わせの場所であることを実感しました。

 

 尖閣諸島ばかりが注目を集めがちですが、反対側の端っこにも、領土問題が存在しています。

 

 

 

 

2024年3月2日追記

 

 前回の記事にある通り、このロシア人男性は、現在、日本に住んでいます。

 9月2日以降に報道が途絶えた(管理人が把握していなかった?)のは、その後の処遇があったからかもしれませんね。

 

 この事件について、最後まで掲載しました。

 

 たった一人の男が、25~30キロの海峡を泳いできただけで、日ロ両国が(面倒くさそうに)動くことになった。

 

 「北方領土」が、日本とロシアにとって、いかに「触れたくない」問題であったのか、一連の日ロ双方の対応でわかると思います。

 

 両国とも「建前」があるために、主導権を押し付けあった感じ。

 

 ロシアにとっても「犯罪者」、日本にとっても「犯罪者」。

 

 ロシアにとっても、送り返されても厄介になりそうだし。

 

 結局、世間から忘れるように日本にそのまま滞在、っていうのが、日本とロシア両国の「落としどころ」だったんでしょうね。

 

 一方が「返還しろ!」と叫び、一方は「敗戦国の結果を受け入れろ!」と迫る。

 

 普段はお互いに威勢よく怒鳴りあっている両者の間に、たった一つだけ、小さいボールが投げ込まれただけで、右往左往している様が、なんだか滑稽に思えた事件でした。