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「唯一無二」、ついに交代!! その1

 

 昨夜ですが、今流行りのレモンチューハイを飲みながら、複合のクロスカントリーの中継を見ていたんですよ。

 

 スキー競技では、クロスカントリーとかアルペン競技とかはなかなか注目されないですよね。

 複合もジャンプでメダルの可能性が高くなったからクロスカントリーに注目した、という人が多いのでは?

 

 昨夜のクロスカントリー中継を見たのも、テレビでやっていたから、という理由。

 

 でも、見ている内に熱中してしまいまして。

 

 クロスカントリーなんて、中継を見ているだけでは何が行われているのか、さっぱりわかりません。でも、昨日の中継の解説もわかりやすくて、気づけば見入っていました。

 

 このブログでも何度か書いてきましたが、アジアの国でスキー競技で出場しているのはほぼ日本のみ。昨日も開催国の中国が出場していたものの、やはりアジアでは日本だけが出場していました。

 

 特にクロスカントリーは、ノルウェースウェーデンフィンランドでは「国技」に近いものになっているらしい(どっかのネットで言ってた)。

 確かに北極に近い位置、険しく高い地形など、北欧の国々は日ごろからスキーに接する機会も多いようです。

 

 それに体格差ですよ。失礼な言い方ながら、日本人以外は皆、デカイ!!

 足の長さも体の太さも、レベルが違いました。

 

 実際、クロスカントリーでは日本は歯が立たないらしい。複合は一時期、日本のメダル有力競技でしたが、ジャンプで大差をつけてクロスカントリーで逃げ切る、という日本の戦略だったのが、ルールの変更で通じなくなりました。

 確かにリレハンメル辺りまでは、金メダル候補の競技でしたよね。萩原健司という、スターも登場していましたし。しかしルール変更によって日本に不利になって以来、長期に渡って低迷していました。

 

 昨日も、まず頼みのジャンプで4位。メダルを争う国がドイツ、オーストリア、そしてノルウェーというスキーの強豪国とくれば、このジャンプで大きな差をつけておきたかったのでは?という見方をしてしまうのは、リレハンメルの頃から複合に興味を持っていなかった証拠!自分がそう思う、ってことは、日本人の多くがそうだと思われます。

 

 で、クロスカントリーが始ったのだけど、すぐに脱落するかと思われた日本は、上位集団にぴったりとくっ付いているじゃないか!

 引き離されることなく、それでいてトップに出ることもなく、そのまま上位集団に居続けている。特に3番手に。

 この間に、他の国の選手は何度も「仕掛け」ていたのがわかります。

 いきなりスピードアップするからね。

 雪の上をスキーで「歩いた」ことのある人はわかると思うけど、スキーで歩くって、結構疲れる。しかも上り坂となると、気を抜くとむしろ後ろに滑り落ちてしまう。

 なので他の選手を引き離そうとすると余計に力を消耗することになり、「仕掛け

」て失敗した場合、むしろ体力の低下で自分のスピードが落ちてしまい、大きく順位を落としてしまう可能性があります。マラソンよりもシビアなスタミナの勝負となってしまう。

 実際、昨日の試合でも、まずドイツの選手が仕掛けたものの、先頭集団は彼に大きく離されることなくぴったりと後ろについたためにドイツが抜けきることができず、むしろその後、疲れからスピードを失って順位を落とし、一時、3位から20秒も差をつけられてしまいました。ひとつの判断ミスで、ここまで順位が落ちてしまう!恐るべし、クロスカントリー

 そんな中、日本は淡々と3位をキープし続けている!

 決して遅れることなく、先頭に出ることなく、ひたすら3位を維持している。

 「日本も仕掛けろよ!」などと、テレビの前で酔っ払いがつぶいてしまうほど、日本は堅実に「現状維持」を続けている。

 

 最初に仕掛けて成功したのはノルウェー。第三走者がいきなり仕掛け、そのまま独走。結局、「強国」のノルウェーがそのまま金メダルを獲得しました。さすがですね。

 

 その後、注目はドイツ、オーストリア、日本による2位、3位争いに集中します。

 正直言って、テレビ中継もこの集団ばかり写して、独走のノルウェーの方が写る機会が少なかった。ノルウェー国民がかわいそう。

 おめでとう、ノルウェー!中継を見ていた人間にはその強さが十分伝わっているよ!!

 

 さて、2,3位争いですが、一時期、大きく引き離されていたドイツですが、最終走者のガイガー(この競技の大物らしい)が登場すると、みるみる日本、オーストリアに追いついてきたではないか!体力は大丈夫なのか?と他国の人間が心配するレベル。

 しかし追いついてからはドイツは実に堅実な滑りを披露。疲れを全く感じさせません。

 次に仕掛けたのはオーストリアでした。

 オーストリアは何度か仕掛けて(見ている限り3回は勝負に出ていた)、ブーストをかけたように必死にスピードを上げます。

 しかしそれにもドイツ、日本は振り落とされない!

 解説の方は、「オーストリアは(集団の最後にいる)日本を振り払いに出てきている」とコメント。

 

 一番、存在感の薄い日本を先に脱落させ、ドイツ、それもガイガーとの一騎打ちに持ち込もうとしていたらしい。

 

 しかし、そんな策略にも日本は負けず、忍者のようにぴったりとくっ付いているじゃないですか!

 ここまでくると、日本はすごいんじゃないか、と思えてきました。

 

 体力差も体格差もある欧州の選手を相手に、仕掛けもせず、決して派手なことをしていないけど、滑りで負けていない。

 むしろ欧米の選手が焦って仕掛けてきているのを、サラリとかわすように受け流し、ぴったりと離れない。

 

 いよいよゴールが見えてきて、根負けした、という感じでオーストリアが先頭集団から脱落。

 最後はドイツの世界的選手・ガイガーと、日本の若手・山本選手との一騎打ちとなり、わずかな差でドイツに敗れたものの、見事な3位!!

 

 実に、日本に28年ぶりのメダルをもたらしました!

 

 いや、凄かった!!

 

 中継を見た自分から言わせてもらえば、昨日の日本の3位はまぐれなどではなかった!!

 

 強豪の欧州勢を相手に駆け引きに踊らされず、ペースに負けず、堂々とした戦いでした!

 

 確かに28年前は、ジャンプで秀でて勝つ、という日本の戦術は、欧米からすれば「異質」だったのかもしれない。(自分はそうは思わないけど)

 

 しかし昨日の複合の勝利は、まさに「欧米の土俵」に乗っての堂々たる3位!

 長い年月の間に「唯一無二の成果」となっていたリレハンメルの伝説を塗り替え、新たな「唯一無二」のメダルをもたらしました。

 

 28年の歳月をかけ、ついに日本がこの競技でも世界で勝利できるレベルになったことが証明されました!

 

 

 

 そして日本だけではなく、アジアでも欧米に対抗できることも証明!

 

 

 素晴らしい試合を見せてくれてありがとう!面白かった!

 

 そしておめでとう!!

 

 

 

 ・・・・本当は高木美帆選手のことをメインに書こうとおもったのだけど、長くなったので、つづきます。