昨日はやはり、「高木美帆の日」と言わざるを得ないと思います。
2010年のバンクーバーの前から注目を集めたものの35位。次のソチには出場できず。管理人を含むスケートに疎い人にとっては他の競技でもよく見られる「早熟な人」「事前評価が大きすぎた人」などとされるものの、平昌大会でメダル3つを獲得し、それ以来、「世界トップ」の地位を守り続けていた、世界的プレイヤー。
事前の報道などでは、今や特定の敵を意識しておらず、自分の「究極の滑り」を追求する求道者の段階に至っている、とのこと。(実際はもちろんしらないよ)
そして、今大会でも、ほぼすべてのスケート競技に出場し、銀メダル以上を獲得。
「本番」である1000メートルの結果に関わらず、「北京の主役」の地位は確定していました。
テレビなどによると、高木選手の昨日の競技前の雰囲気は、尋常ではなかった、と。
傍から見ていても、「勝つ」ことのみに集中しているのが分かった、と。そこには寸分の迷いも緊張も感じられなかったそうです。
もはや敵は自分のみ、の心境に至っていたように見えた、とのこと。
実際、昨日の競技は「パーフェクト」だった、と。
中継の解説コメントも「スゴイ!」「素晴らしい!」ばかりが聞こえていました。
世界に存在感を見せつける、圧巻の金メダル。
ソチのときでしたっけ。日本はメダル獲得ならず、オランダ勢が全種目をほぼ独占してしまったのは。
オランダでは国内リーグが盛んで、強豪国ひしめくヨーロッパの中でもオランダは他国を寄せ付けないほど強い、と報道されました。
決してスピードが盛んとは言えない日本では、オランダとの差は埋めることはできないのではないか、と思ったものです。
追いつくには長い年月がかかるだろう、と。
「オランダは強すぎる!」というイメージを強烈に植え付けられた大会となりました。
でもその思い込みを、2018年に高木姉妹と佐藤選手、小平選手が壊してくれました。
「4年後、すぐに」というのが素晴らしい。
そして今回の北京では、オランダとか特定の国が相手ではなく、高木選手が他国の目標になっていました。
思えばソチ以来、上記の選手たちがメインとなって、世界と戦ってきたんですね。
高木姉妹も佐藤選手も、十勝や釧路出身。この地域がスケートの世界の強豪地域であることが証明されました。
そして小平選手は今回は、メダルこそならなかったものの、五輪に出場できる実力を数年間も維持し続けただけでも素晴らしい!
もう、年齢的にも若手に・・・・などと失礼なことを言おうとしたら!!
ノルディック複合の永井選手は38才!
まだ実力をあきらめる年齢じゃない!
そして昨日の金メダルによって、ついに高木美帆選手が日本の「女性アスリート」を代表する存在になった。
この地位はこれから長い期間、ゆるぎないものになるでしょう。
しかし年齢的にもまだ若い。
次も頑張って、と言いたいけど、今はただひたすら腹いっぱいに食ってくれ!!
・・・・ほら、やっぱりオリンピックは面白いじゃん。