いよいよ本日、東京オリンピックが終了しますね。
なんだかんだ言って、盛り上がってしまいました。やっぱりスポーツ観戦は、良いね!!
そして個人的には、サッカーや競歩、マラソンなどでオリンピックの存在を間近に感じられる、貴重な経験をすることができました。
「昨日は感染者が〇人だったらしい」「あの学校で学級閉鎖になった」など、コロナに関することが共通の話題になって久しくなっていたこの1年ですが、「ソフトボール凄かったね!」「柔道でメダルとったね!」など、明るい話題で盛り上がることもできました。
やっぱりみんな、どこかで発散したかったんだ、と実感しています。
そう思うと、こんな状況でもオリンピックが開催されたことに、自分は心から感謝してしまいます。
今回は、自分が思いついた方へ感謝を伝えようと思います。
1,オリンピックを開いてくれた日本・世界の関係者の方々
ひねくれものなので、「感動をありがとう」なんて使い古されたフレーズが大っ嫌いだったのですが、今の心境はこれしかない。
これまでも何度もオリンピックやサッカーワールドカップを見てきました。その都度、大いに盛り上がったのですが、今回ほど、いろんな競技に注目したことはありませんでした。日本が勝つと大いに喜んだのはもちろん、他国の人同士の試合も見てしまいました。
イベントやお祭りの中止が当たり前になってしまった中で、もしオリンピックが開かれなければどうなっていたのか。
久しぶりにお祭りのワクワク感を思い起こさせてくれました。
2,参加の選手の皆さん
上述のように「感動をありがとう」なんて真面目に言えるタイプの人間なんかではないのだけど、今回は精一杯、真面目に言おうと思います。
この2週間で何度、感動できただろうか。メダルに関係なく、感動してしまいました。
自分はしっかり影響を受けてしまった。とりあえず、スポーツクライミングをやってみようと思った。40代にして(笑)。
外国から参加した選手たちは、コロナに感染するのではないか、という不安もあったと思います。自分は国内旅行でさえ躊躇しているのに、海外へいく、なんてできるかどうか。
よくぞ日本に来てくれました。素晴らしいプレーをありがとう!
3,ボランティアの皆さん
今回、ボランティアの皆さんが良いイメージを持たれた、というニュースを何度も目にしました。国内・海外を問わず、訪問先が良い印象を持たれるかどうか、はそこの人たちにどういう接し方をさせるか、で決まると思っています。
海外のワールドカップやオリンピックで、試合後に日本の観客がゴミ拾いをした、ってニュースを見るでしょ?
自分はいつもそれを見ると、不安になるんですよ。自分は同じことが自然にできるのか、って。周りがやっていたらやるでしょう。しかし、自分から自発的に自然にできるのか、と。
ボランティアだって、自分は咄嗟に新設にふるまえるのだろうか?そう考えると頭が下がる思いです。
4,東京都の職員の皆さん
今回の大会で、最も大変だったのは東京都の職員や関係者の方々ではなかったでしょうか?
オリンピックと言う、国際的にも最大規模のイベントに人員を割かなければならないのに、同時進行でコロナへの対応もしなければならなかった。
ある政令指定都市の市役所の職員の人に聞いたことがあるのですが、今、コロナ対応で人手が足りないと。同僚が2週間の予定でコロナ関連の手伝いに派遣されたのに、3か月経ってもいまだに帰ってこない、という話も聞きました。
オリンピックとコロナ対応を、同時に行う能力のある都市が世界にいくつあるのだろう。目立たないし表立って評価されないかもしれないけど、東京の行政能力の底力をみたようにも思います。
先日、海外のメディアの人がプレスセンターについての感想を述べているのを見ました。まず、ボランティアが少なく、通訳も少なかった、とのこと。またプレスセンターの食事への不満もありました。
これらの意見は、とても真摯に受けなければならないと思います。
一方で、コロナへも人員を割かなければならなかった実情。また、都内のコロナ感染者への食事もインスタントメンが供給される、という切迫した事情もありました。
理解してほしいのは、日本人も世界の人も、今は戦いの最中である、ということ。
コロナと言う共通の敵を相手に戦っている同士です。
とにかくオリンピックを続けることこそ、コロナとの闘いでの大事なことなのではないでしょうか?
こうしてみると、ほんと、よく開催できたわ、というのが本音。
では、東京大会の意義とは?
事前に「ダイバーシティ」なんていう言葉をスローガンにしていたけど、選手たちの試合後の握手やハグを見ていると、わざわざ仰々しく掲げなくても、大会ごとに自然に見られた姿だった、と思い出しました。
それよりも、中止にしなかったこと、が、最大の意義だったのではないか、と思うのです。
知人の小学生のお子さんは、サッカーの日本代表がスペインに負けたとき、泣いていたそうです。悔しくて。
また、スケボーを始めたい、と話してくれたお子さんもおります。
もし、今回の東京大会が中止になっていたら、8年間はオリンピックという特別な大会を知ることもなかったわけで。
8年間も、子どもたちは国際大会の雰囲気を知ることができなかったことになります。
8年という時間は、自分のようなオッサンには平凡でありきたりな時間ですが、子どもにとっては、非常に価値のある時間です。
幼稚園が中学生へ、小学生が高校生へ、高校生が社会人へ、それぞれ変わる時期。
この時期の子供の変化を見たことがありますか?
小さかった幼稚園児が、サッカーを始めてモリモリと体を大きくしたし、あどけなく話してくれた小学生の女の子は、バスケを始めてグングン背を伸ばして中学生にして自分の伸長を超えてしまったし、「俺、サッカーやってんすよねぇ」と生意気そうに言ってた中学生が体を鍛えて全国大会に出場してしまったなってこともあった!
スポーツに限らず、ちっちゃかった女の子は中学生なのに「海外モデルか!」と思ってしまう容姿に変わってしまったし、読書好きの子も、いつの間にか京都大学に進学していた、なんてことも。もっとゴマすっとけばよかった(爆笑)。
みんな、些細なきっかけでスポーツを始めています。日本ハムの選手に握手してもらったから、というだけで野球少年団に入ってしまった子を、何人か知っています。
大人はいちいちもったいぶった理由をつけないと行動できないけど、子どもは「格好いい」とか、「感動した」というだけで始めている。
もし、オリンピックが無かったら、そういう「きっかけ」もなかったわけで、それは日本に限らず、世界のスポーツの未来にとって、取り返しのつかない失敗になっていたことでしょう。
2028年のオリンピックはアメリカで行われるそうですが、もし、その大会の出場者の中に「東京大会を見て影響を受けたから始めた」という選手がいれば、東京大会は大成功だった、となるでしょう。
で、自分はまた4年ごとに観戦を楽しむことができる。
中止しなかったこと、こそ、今回の意義だと思います。
日本人は、オリンピックの火を消さなかったぞ!!
世界の皆さん、お疲れさまでした。
・・・・・なんかすっかり路線が変わってしまったけど、明日からまた意識低い系を極めるブログに戻ります。